ライブ情報 
メンバー紹介
堀内冬彦
Dobro&Vocal(Band Master)
使用楽器 Scheerhorn
郡家 淳
Vocal&Guitarl
使用楽器 Martin D-28 D-45
中村 裕
Mandlin&Vocal
使用楽器 Gibson Sam Bush Model
島岡 聖也
Banjo&Vocal
使用楽器 Gibson RB-250,Granada
落合 寛司
Drum&Vocal
使用楽器 Tama
フランコ
・トラベルソ

Bass
使用楽器 Fender Jazz Bass
バンド紹介
MELONが美味しい季節です

★アメリカンルーツミュージックの拡がり

昨年、映画「オー、ブラザー」のサントラ盤が全世界で500万枚の大ヒットセールスを記録し2002年のグラミー賞ベストアルバム賞を獲得しました。このコーエン兄弟による映画には全編にブルーグラス関連の音楽が効果的に用いられており、その後関連アーチストのツアーも盛んに行われました。そして今年、グラミー賞8部門に輝いたノラ・ジョーンズのアルバムもハンク・ウイリアムスのカバー曲などを含んでおりアメリカンルーツミュージックへの深い愛情が感じさせるものでした。従来はこうした音楽はアメリカの現在のヒットチャートを賑わすメインストリームの音楽とは少し離れたところにあるものでしたが、時代が共感している様子が感じとれる印象的な出来事でした。

★プログレッシブ ブルーグラスバンドSeldom SceneとMELON

時代は遡って、70年代のワシントンで伝統的なブルーグラスに新風を吹き込もうとするバンドがありました。そのバンドの名はSeldom Scene(セルダムシーン)。彼らはフルタイムのプロではなく全員が昼間の仕事を持っているミュージシャン達でした。(ちょうどMELONのメンバーと同じように)その奇妙なバンド名は、滅多に見れない(Seldom Seen)に由来しているそうですが、彼らはブルーグラスの楽器編成、即ちドブロ、バンジョー、フラットマンドリン、ギター、ベースで、ロックをはじめコンテンポラリーな楽曲に次々と挑戦していきました。MELONは彼らの流儀を受け継いでいます。それはレパートリーだけではなく、ブルーグラスの編成の表現力を最大限に活用して様々な楽曲に取り組もうとする姿勢にあらわれています。

★MELONのレパートリー

彼らのレパートリーには非常にスリリングなアップテンポの曲が多数含まれています。ブルーグラス独特の楽器の特徴を生かしたドライブの効いた演奏が楽しめます。特に印象的なのがSeldom Scene のオリジナル曲Mean mother blues(John Starring)やOld Train(Herb&Nikki Pederson) 、そして昔懐かしいロックンロールとして有名なHello Mary Lou (Gene Pittny)やアメリカの第2の国家とまで言われているCity of New or-leans(Steve Goodman),音楽の教科書にも出てくるLamp lighting time in a valley(谷間の灯ともる頃)などです。またそれらの曲の合間に演奏されMELONのステージをさらに印象深いものにしているのがスローとインストです。スローの曲では人生について歌ったTime to learn(Tim O’brien)やSong for life(Paul Craft)、そして恋の歌Crazy(Willie Nelson)、 Romance is slow dance(Tim O’brien)、 Erase the miles(Carl Jackson)等が秀逸です。またインストルメンタルではバンジョーが大活躍するPick away、Little rock get away 、Foggy Mountain Breakdownを筆頭とするバンジョーの神様アールスクラッグスの名曲メドレー、特にマントヴァーニ・オーケストラの演奏で有名なシャンソンのCharmain、ジャズの名曲Heartaches、ベンチャーズに対抗するイギリスのエレキバンド、シャドウズのヒット曲Nivram等どうやって選曲するのだろうか?と思うような曲がならんでおり、そのアレンジは最近流行りのアコースティックスイングにも通じるものがあります。そして僕が個人的に大好きなのが小粋なミディアムテンポの曲、One sweet hello(Merl Haggard)、I’ll just keep on loving you(F.Tillman) 、Little Tumbleweed(Alan Munde)、Make me a pallet on your floor(Woody Guthrie)、 Railroad man(John Staring)などです。このバンドの魅力の全てを文書にすることはとても出来ませんが、今後MELONのライブはこのページでもお知らせしていきますので、皆さんも是非一度聞きに来てみて下さい。


信田眞宏 記
(音楽プロデューサー・ブルースギタリスト・メロンファン)