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(ウガンダにおける淡水魚について) ジュリアン・ホワイトへット氏
1991年、フランスNPOの仕事の一冠として、ビクトリア湖の観賞用淡水魚をエイズに罹った子供達に採集してもらい、それを先進国に輸出して、その収入で薬品購入と医療施設を建設するプロジェクトをたちあげました。
魚の飼育保管技術は水族館のノウハウを活かす事でうまく行く筈だったのですが、空港までの輸送が長いのと、淡水魚が想定していたより売れず、結局計画は頓挫したらしいのですが、魚がこの様に社会性を持つことに感動致しました。
とかく水族館の華やかな面だけしか見ていない我々は、反省・・・? |
2) |
(LSSデザイン論)ジョエル・ジョンソン氏
水族館は基より、今の文化施設が訴えるところは、まさに「地球環境の危機」であるにも関わらず、その施設としての建物や構造物には配慮が足りないのではないか。
「結局のところ、魚も人間も地球を食べつくしているんですよ!!」
会場はシーン・・・確かにイルカのショウ・プールに要するエネルギー消費は多大なものであり、又、消毒方法にも問題がある。
会場の人々の表情には、一段と暗い陰りが・・・
建設の為のコンクリートはフライアッシュセメントにするように。
※フライアッシュ セメントー火力発電所などの微粉炭ボイラーの燃焼排ガス中から回収された石炭灰を混ぜたセメント。
鉄はリサイクル資材を使用する事、
擬岩のFRPはリサイクル出来ないのでよく考えなさい 等々、全員お話だけは納得・・・
これまた水族館の華やかな面しか見ていない我々としては、思わず反省しきり? |
3) |
(Seafood WATCH)モントレー水族館
この発表内容には思わずビックリ・・・つまりキャビア、スズキ、タラ.タラバガニ、タイ、ヒラメ、カレイ、マグロ、サメ(フカヒレ)等々、他にもまだ多数の魚がここでは指摘されたのですが、要するに発表の趣旨というのは、つまり「これらの魚を食べるな」ということなのです。
この「食べるな」という魚には赤色の標示、食べていいもの緑色 少しは注意を払いつつ食べてもいいものは黄色と、それぞれ三色に色分けされており、とにかく限られた海の資源を守れ!という強い主張なのです。
牛肉が売れなくなったものだから、そんな事言ってるんだろう・・・と疑う我々を尻目に、「これからの水族館の新しい方向はこうなんだ」と言わんばかりに堂々とプレゼンされると、聞いている方も段々そんな気持になって来て、その夜シーフードレストランに行くと、これまたビックリ、なんと昼間の赤黄緑の「色分けメニュー」という念のいり様で、「今日は奮発してカニでも」と思っていたら、水族館の周辺レストランはメニューが少なくて、もしも日本でこんなことしたら、恐らく暴動が起こって水族館の魚が全部略奪されるかも?
・・・などと呟きながらも、
「どうすれば資源を大切にしながら、ヒラメの縁側がたべられるか?」
ついそんな甘い事を未練がましく考えてしまう自分に、反省もしていたのです。 |