#23 ピアノ・ギターの録音について[マイクロフォン]

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田中です。
以前drs、bassなどの私の使用マイクなどを説明してみたが、今回はPiano、Gtrの使用マイクと使い方などを話してみよう。まず、すべての楽器に対していえることだが、このマイクでなければいけないという考え方はない。それらはスタジオの条件などに左右されるものであり、この後に述べるマイクがこの楽器に対して完璧であるということではないので注意されたい。
Pianoの場合、 マイクはショップス CMC55U, 56U 、 AKG C414TL など。実はマイクの種類よりマイクの立て方のほうに問題があることが多い。私はPianoの蓋のなかにマイクを立てないし、条件が許せば距離は1メートル以上楽器から離すようにしている。蓋の中にマイクを立てると直接音が多くなるのと近接効果により低域が膨らむからだ。そうすると余計なEQなどをしなくてはならないしEQをすることで周波数の位相関係も悪くなってしまう。基本的に楽器の音を録るにはdrsもpianoもそうだが楽器全体の響きを録音することを考えたほうが良いし、それが良い結果につながると思う。
GtrはまずAgt、Fgt、Ggtなどの生Gtrのマイクから。これも(プロ用)コンデンサーマイクだったら何でも良いと考えている。これら生Gtrの場合、楽器自体の音が小さいのでマイクプリのレベルを相当上げなければならないが、マイクプリを上げすぎるとS/Nも悪くなるし、少し歪みっぽくなったりしてしまう。その点、コンデンサーマイクならマイク自体のレベルも高い(アンプ内蔵だから)のでその心配は軽減される。具体的なマイクとしてはAKG C460, 535, 414 、ノイマン U67, 87 などだろうか。マイクの立て方の説明でよく「サウンドホールを狙って」とあるが、これをやると低域の響きが大きすぎて音にならないので、少しサウンドホールをはずしたマイクの立て方が良いのではないかと思う。またAKG C460, 535などは低域がある程度制限されていて使いやすいマイクといえよう。
Egtrはギターアンプで鳴らした音を拾うが、ミュージシャンによってはアンプの鳴りをよく研究していて音を収録するマイクの位置を決めている人もいるので、その場合はその位置にマイクをセットする。私の使用しているマイクはnearにシュアーのSM57、farにノイマンU87であるが、SM57にはオーディオテクニカのサスペンションを使い、ギターアンプの床からの振動より逃げている。これが意外と効果的である。
これに限らず言えることは、なるべく余計な音をとらないという事。いろいろ考えて、よく音を聞いてマイクをセットすると良い音に近づいてくるものだよ。