今日の天気 : [ ]
みなさん、こんにちは。用務員のフジムラです。
今日は朝から教室よりドーンドーンという地鳴りが鳴り響いてました。腹の底から響く重低音。いったい大島君が何をしているのか、気になるのでチョッと様子を覗きに行ってみたのです。
「大島君。今日は何の勉強をしているんだい?。この前の先生からの「課題」は終わったのかい?」
「こんにちは、用務員さん!。えぇーと、マイクについては今まとめていますので、もう少し時間がかかるのです...。早く仕上げないといけませんよね。実は、今日ふと思い立ってヤオヤのバスドラを鳴らしてみたんですけど、こっちの小さいスピーカーではあんまりにもショボくて…。ちょっとショックを受けてるんですよ…。」
「ヤオヤ?八百屋さんのことかい?」
「いえいえローランドの808(※1)ですよ。バスドラのディケイが上手く鳴らないんですよ。こっちのメインスピーカーだとこんなにいい音なんですよ。」
「ドゥーン、ドゥーン、ドゥーン、ドゥーン」
「こりゃーたまらない重低音だねえ、なんかこうパンチがあるっていうか…。」
「でもこっちのサブスピーカーだと滅茶苦茶ショボいんですよ…。こんな感じ…です。」
「ドゥン…」
「大島君、これが同じ音なのかい?どうみても自分には他の音にしか聞こえないよ。」
「同じ音ですよ。808のバスドラがこんなにショボくなるなんて…。これスタジオの定番スピーカーって言われてるものなんですよ。何とかならないのかなぁ…。」
といいつつ大島君はEQと書いてある画面をパソコンに表示させ、なにやら曲線グラフを弄り出しましたが、結局…。
「うーん、低音を幾ら上げても同じ様には伸びないや。何か方法はないのかなぁ?プロの方は一体どうやっているんだろう…。わからないことが、また増えてしまいました...。」
首をかしげる大島君。はてさてこれはどうすべきなのでしょうね。
先生、悩める大島君にアドバイスをお願いいたします。
※編集部補足 ※1...日本の電子楽器メーカーRoland社のリズムマシーンの名機、TR-808。
田中です。
ローランドのTR-808は大島君が生まれる前の1980年に発売されたものです。音楽業界ではかなりヒットしたリズムマシーンで、今でもその特有のサウンド、特にバスドラムはコアなファンが多いですね。ただ確かにバスドラは低域が膨らんでいて扱いにくいものです。38cmウーハと小口径(ラジカセなど)では随分印象が違います。要は目的によって音づくりを変えていくのです。たぶん個人で38cmを持っている人は比較的少ないと思いますので、せいぜい20cm位のウーハを使っているSPで再生し、EQで低域が充実して聞こえるように調整してみるのです。特にCDなどは低域は随分入るのでそのままだと聞こえない低域でレベルがとられてしまい、全体レベルが上げられないということが起きます。