#11 音楽の時間

今日の天気 : [ ]
?t?W????
皆さんいかがお過ごしですか?用務員のフジムラです。
ここのところ田中先生の号令の下、教室の大掃除をしていますが、田中先生がふと、一枚の紙切れを見つけて大島君に話し掛けています。

「これはDelayTimeの換算表だね。この意味がわかるかい?大島君。」
「ディレイタイムですか?…」
TEMPOが変わると一拍の時間が変わるのは判るだろう?これはおのおののTEMPOに対するDelayTime(ms)を記したものだけど、こんなものは計算で出せるから必要ないんだよ。算出方法はわかるかな?
だいたいTEMPO(BPM)とはどういうことを意味するか知ってるだろうね?」

「TEMPOの計算ですか?」
「TEMPO=120と言ったら、どういうことを意味するんだい?」
「BPMだから、えーと、一分間に120….。」言葉に詰まる大島君。
「120、どうなんだい?」
「 …. 」沈黙する大島君。

田中先生は仕方なく助け舟を出しました。
「一分間に120回、四分音符を打つと言うことだよ。
四分音符の長さ(時間)は
“60(s) ÷ TEMPO(BPM)”
で計算できるんだ。例えばTEMPO=120の場合、四分音符の長さは、“60÷120=0.5(s)”。0.5秒だから500ms(ミリセカンド)ということになるね。だから四分音符のディレイタイムも500msになる訳だよ。」
「なるほどです…。」頷く大島君。

今は機械がパンチインしてくれるけど、昔はよく
“半拍食ってパンチインして!”なんて言われたものだよ。」
「勿論、その頃は全部手でボタンを押して、録音のタイミングをマニュアルで決めていたんだがね。ははは。」

大島君も私も唖然としてしまいました。
音楽のタイミングに合わせてRECボタンを押していたなんて...。

「大島君。半拍食ってとか溜めてとか、意味わかるよね?」
「 …. 」大島君は再び沈黙してしまいました。

「もっと音楽の勉強をしないといけないな!、大島君!。」

がんばれ大島けんたろう!
私は心の中でそう叫びました。